エシャシエ Crête de l'Eychassier (2968m)

3日目 8月10日 晴れのち曇り


フランスとイタリアとの国境、アニエル峠の手前にあるアニエルの山小屋から出発し、ヴュー峠を経由して簡単に登れる小さなピークが連なるエシャシエ。この辺りは羊の放牧地帯で、期待に違わずかわいい羊たちに出会えました。スニーカーでも登れる手軽なハイキングコースです。


出発地点標高 2580m
到着地点標高 2968m
標高差 388m
歩行距離 約5km
所要時間 2時間40分(羊見物時間を含む)






今朝の天気予報で、今日の午後から2〜3日は雨の日が続くと言っている。雨の中山歩きをする気はなかったので、今日の午後はケラスを出てヴァノワーズに行ってみようと思う。ただしヴァノワーズが天気がいいかというと、その確証はないのだが、雨と分かっているケラスに留まることもないだろう。
そこで今日は午前中のみ簡単に歩けるコースに出かけることにした。

昨日通ったイタリアとの国境、アニエル峠付近でたくさんのハイカーを見かけた。そこでこの峠にあるアニエルの山小屋から出発するハイキングコースを歩いてみることにする。
先ず支度をしているときに気づいたのは、風に乗ってカウベルの音がすること。ふと頭を上げて上方を見渡してみると、山の中腹に無数の白い点が。その無数の点は左から右方向へと動いていく。そしてもっとよく耳を澄ますと、「メェ〜へェ〜」と「ワンワン」が入り混じっている。はは〜、羊の群れと羊飼い犬である。


是非ともそばで見たくて、いそいで斜面を駆け上がる。いるわいるわ、おそらく500頭くらいいるだろうか。が、さすがに近づくと仕事に忠実な犬が走りよってきて、私に向かって吠えはじめた。これは羊たちに近づくなという警告なのか、私を羊と間違え群れに戻れといっているのか・・・しばらくじっと立っていると犬は群れに戻っていった。常に動いているのでうまく撮れなかったのだが雰囲気はこんな感じ↓。


アニエルの山小屋が小さくなっていく
羊年でも羊座でもないが、なんだか愛着を感じるなぁ
目指すヴューのコルは目の前

ずっと羊たちを見ていたい気持ちを抑えて、登りだす。あまり遅くなると雨が降る出すので、お昼前には下りてきたかった。が、またここでマーモットをを発見。しかもまだ恐れを知らない純粋無垢なベビーマーモットだ。近づいても逃げ出さない。


心配だった肉離れも回復にむかっているし、新鮮な山の空気を吸って(ちょっと羊臭いけど)、こうして動物たちに出会いながらのんびり歩く山も本当にいいものだ。

道はジグザグにスイッチバックしながらコルまで続いている。そして2806mのコルにはケルンが登山者を迎えてくれる。このコルからさらに目の前のピークに登る。標高差にしてわずか160m、すぐに達することができる。下りは再び同じコースで。

コルにあるケルン
山頂付近
山頂からの眺め、湖が見える

【余談】
下りで再び羊の群れに出会った。そこで行きに吠えられた犬とは違うかわいい白い犬が擦り寄ってきたので思わずナデナデしていたら、羊飼いの少年が遠くから「群れから離れて!離れて!」と叫んでいる。少年によると(とてもかわいい少年だった。きっとペーター言うに違いない。ちょっとハイジになった気分)、人間が羊に近づくと、羊はストレスで乳の出が悪くなるという。そして白い犬もまだ2歳で、今羊飼いとしての修行の身なのため、人間が優しく接してしまうと仕事を覚えないのだという。皆さん、羊の群れに出会っても近づくのは止めましょう。





お昼前には再びアニエルの山小屋に戻り、雲は張っているもののまだ薄陽が差している中、一路ヴァノワーズに向けて出発する。ヴァノワーズの中でもとりわけ美しい景色を有すると言われているプラロニャンへ。



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