八ヶ岳(赤岳) 2899m


10月1日 晴れ



昔清里に遊びに行ったときに裾野を長く曳いたこの山はとても印象に残っていた。が、つい最近まで八ヶ岳がいくつもの峰からなっているとは知らずにいた位なのだが、美しい山の写真を撮る知人から頂いた富士山の写真が八ヶ岳からのものだと聞いていたので、是非私も登ってここから富士山を見てみたいと思っていた。今回はその八ヶ岳の盟主に登る機会に恵まれた。


美濃戸山荘 1710m 6時20分
行者小屋 2350m 7時50分
(地蔵尾根から)赤岳山頂 2899m 9時20分
赤岳山頂発 10時10分
(文三郎尾根から)行者小屋 2350m 10時50分
美濃戸山荘 1710m 11時半すぎ頃






この週末はわりと自宅から近い両神山でも行こうかなと漠然と考えていたところ、山旅MLのwakkyから八ヶ岳へのお誘いを受けた。もちろん以前から行きたかった山域なのでご一緒させていただくことにした。ありがたいことです。

美濃戸山荘の横のPに車を止めて、いよいよスタート。今日は思ったほど暑くはなく14度くらいだろうか?歩き出しは沢沿いなので水の音が聞こえていてとても清涼感がある。樹林帯の中なのでこれまた涼しい。登山道を囲むように迫り出した岩は苔むしていて、どこからか鹿おどしでも聞こえてきそうではないか。よく注意してみれば所々に葉を黄色く、または赤く染め始めたもみじなぞがあったりする。やっぱり秋はいいなぁ。かの吉田兼好も徒然草の中で言っているではないか、「折節の移りかはるこそ、ものごとに哀なれ」、やっぱり季節の移り変わりは趣があるのですねぇ・・・。

が正面にちらっ、ちらっと横岳が見えてきたあたりからやっぱり暑くなってきた。どうも今日は快晴らしい。汗がたらりと出てきて、もうものの哀れどころではなくなってくる。割と単調な登山道をひたすら歩き、ようやく赤岳の全容が見えたころに行者小屋に着いた。赤岳が正面に鎮座し、その隣にはこれまた阿弥陀岳が立派な雄姿を見せている。

苔むした岩々
ごろごろ岩のある登山道
かわいい道標
小さな紅葉が始まってます
阿弥陀岳と中岳が見えてきました

ささっとトイレを済まし、すぐ出発。行者小屋を過ぎてからが本格的な登りに入る。最初は割りと緩やかな林間地帯を登っていくが、次第に岩場が現れる。要所要所には梯子や鎖がかけられている。左には横岳、硫黄岳へと伸びる稜線、右には阿弥陀岳が迫る。思わず10m登っては立ち止まり同じような写真を何枚も撮りまくる(が、興奮のためか半分は手ぶれしていた)。土曜日なのに登る時間が遅いのか他に登山者はいなかったので静かに登れるのが嬉しい。
岩場を登っている途中で稜線にちょこんと乗っかったような赤岳展望荘が見えてくる。もう一息と思っていると突然視界が開け、登ってきた地蔵尾根とは反対側の東側の眺望が目に飛び込んでくる。
すごいすごい、360度の展望です!

地蔵尾根
鎖場です
右手は阿弥陀岳
左手には硫黄岳方面
開けた東側
で、見下ろすと行者小屋が遠くに

ここではまだ慌てず騒がず、右に伸びているガレ場の稜線を更に登ると、赤岳山頂小屋、山頂へと続く。
もうこの辺りでは、圧巻の展望に涙腺は緩むし、暑さでにじみ出ている汗と冷たい風による鼻水で、顔面滝状態です。

赤岳山頂小屋、山頂への最後の登り
赤岳展望荘と背後の横岳
ようやく山頂です

じゃ〜ん、富士山です!
南アルプスです!

こんな360度の展望を見渡しながら山頂で食べたおにぎりはおいしかった〜。遠く雲の彼方にほんのちらりと北アルプスも垣間見れたし、近い南アルプスにいたっては北岳や甲斐駒も分かった(ってwakkyが解説してくれたのだが)。なだらかに続く稜線を見ていると縦走もしてみたくなる。ヨーロッパの針峰ばかり見てきた私にとってこの景色はとても鮮烈だった。

山頂にどのくらいいたのだろう、あっという間に雲が湧き出して周りを包んでしまった。去りがたきを忍んで文三郎尾根を下山開始。ここは岩場で鎖や梯子の連続で登るには少しきつそうだ。
私たちが下るときになって随分登る人とすれ違った。行者小屋から美濃戸に向かう途中でも登りの人がかなりいたが、きっとみんな小屋泊するのね。

こんな感じの岩場鎖があるので安心
行者小屋のテントサイト
石がゴロゴロ
この時間からテントを張るのだろうか?
山頂はすっかり雲の中

行者小屋からはテンポよく下っていく。途中すれ違った人が腰に(お尻に)毛皮の座布団を巻いていたのでwakkyに聞いたところ、あれは濡れたところでも座れるように、とのこと。やっぱり日本は四季折々だからいろいろな山道具があるのね・・・。

明日の大山登山に備え、お昼前には下山してしまったあっという間の登山であったが、感動のうちに幕を閉じたのでした。

【今回の登山の所感】
・随分と山小屋が多い。
・鎖が至る所にあり親切。
・なだらかな稜線はどこまでも美しく、遠くに見える富士山は神々しい!
・いつも山頂には山の説明とかうんちくを語るおじさんがいる。
・文三郎を登る年配者のグループがいらしたが、ゆっくり丁寧に登っていた。そのパワーに感心!
・すれ違った後に必ず、「もう登ったの」とか「若いわね」とか囁かれる。
・やっぱり登山の後は温泉に限る。




 





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