トゥール・ドゥ・ラ・ヴァノワーズ Tour de la Vanoise


4日目 7月8日 晴れ



ラ・フェマ La Femma 2359m -
ロシュールのコル Col de la Rocheure 2911m 約550m
ヴァル・ディゼール Val d'Isère 1847m 約1064m
歩行距離 約15.3km
所要時間 約6時間20分
(休憩、昼食を含む)






ようやく来ました快晴の朝が。早めに起きてテントを干す。今までは濡れたテントを背負っていたから重かったが、今日は重荷から少しは開放されそうだ。
小屋で朝日が差し込む中、乾いた服を着てゆっくり朝食を取るのは本当に気持ちがいい。
今日の行程はちょっと短めだ。先ずはロシュールのコルまで登り、その後はこのラ・フェマの後につながるビヴァーク許可の山小屋が無いため、仕方なくヴァル・ディゼールというスキー場で有名な町まで下り、町のキャンプ場に泊まる。ということはシャワーも浴びれる。

ザックも心も軽くなって、出発。
コルまではなだらかな登りで、途中に何匹ものマーモットを見かけた。キツネと思われる動物も見かけたが、素早く横切っただけなので写真には撮れなかった。花もそうだがこうして野生動物と出会うのも山歩きの楽しみで、自然と笑みが出る。コルまでの見通しのきいた道ははこうしたのどかな風景の中を目をきょろきょろさせながら歩いた。

コルからは360度の眺望で、小さな湖が山の美しさに彩りを添えていた。

朝陽がもうじき小屋を照らす
ラ・フェマ小屋とその向こうに見える氷河を頂いた山
こんな緑の中を登っていく
右手にそびえる3000m峰の山々
正面にコルが見えてきた
途中のガレ場に咲いている花
石の間から生えている様はとてもけなげ
コルにあるロシュール湖
水はとっても透明で、雲が映っていた
登ってきた方を振り返る
某山岳雑誌の表紙にでもなりそうな・・・ウソ
これから下っていく方の風景

コル直下のくだりはぐずぐずの砂利や小石の体積で、お足を置くたびにずるずる滑る。だがそう長くは続かず、再び登山道の細い筋が彼方まで伸びているのが見て取れた。
そして250m位高度を下げた頃からだろうか、また緑の絨毯が出迎えてくれた。2500m辺りで一旦平らになり、緑が広がる様はなんだかモンゴル平原を彷彿とさせた。
それもつかの間で、さらに下ると大きな2本の滝が現れ轟音を響かせ、その豊富な水は渓流となってヴァル・ディゼルの町の方向に流れ落ちていた。町から登ってきた登山者だろう、この滝の前で一息ついていた。
そして放牧牛が現れ始めたら町が近い証拠だ。

コルを振り返る
この砂利・小石道はちょっと歩きにくい
時折現れるケルンが道標
ヴァル・ディゼルへと下っていく
2本の滝と、越えてきたコルが写真右上に見える
雪渓の下を川が流れる
雪渓がまるで橋のようにかぶさっている
放牧されている牛がいるということは町は近い
町が見えてきた!

スキー場として賑わう町のせいか、この夏の始まりの時期はひっそりとしていた。別荘としてのアパートが連立しており、窓の戸が閉まった部屋が多かった。
フランスでは、どこでもそうかもしれないが、古くからある山間の村が生き残る手段としてスキー場開発を進めた場合と、当初からスキー場開発の目的で造られた町とがある。ヴァル・ディゼールは後者で、スキー・リゾート地として有名だ。ブランド品のブティック、お土産物屋、スポーツセンター・・・。古の面影を残すものといったら町の中心に建つ教会くらいかもしれない。

キャンプ場は町の中心に程近いところにあり、早速テントを張って登山靴を脱いで町に散策に行った。といっても買い物などするわけでもなく、することといったらもっぱらテラスでビールを飲むくらい。

町に入る
町の中心の教会塔と背後にそびえる山
太陽を一杯浴びてテント内はポカポカ

山に入って4日しか経ってないとはいえ、町の雰囲気には何となく違和感を感じた。町で夕食を取らずにザックを軽くするために持参の食糧で夕食を済ます。やっぱり町に下りてもガスバーナーで作るラーメンとビールが一番おいしく感じるのだ。

夕方、せっかくキャンプ場でシャワーを気持ちよく浴びようと思ったら、パンキーが石鹸とシャンプーを忘れたと言う。しょうがない、私が持参した1回使いきりの試供品シャンプーとシャワーソープを半分ずつ使うか。
もう、私は山では忘れ物したことは無いぞ!まあいっか、命にかかわる物じゃないからね。




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