高山天然牧場 Alpages
Alpage アルパージュの日本語訳がこの「高山天然牧場」でいいのかどうかはちょっと疑問ですが、このアルパージュは要するに高山の中腹に家畜を放牧することで、普通の牧場のように囲いもなければ整った施設もありません。
アルパージュとは、約2000mの森林限界の少し上にある高山牧場のことで、アルプスでのこうした放牧の歴史は約6000年も前にさかのぼります。
アルプスでは人は家畜を、食べるため、移動手段、暖をとるため、物を運んだり、畑仕事の手助けとして使用し、こうした関係は、季節や使用目的によって使い分け、経済を発展させてきたわけです。
もともとアルプスの狭い谷では人間の営み、居住、商業・文化活動等で占められたため、草木が豊かな夏の間に多くの動物を飼育できる場所、高所がアルパージュとなったのです。
アルパージュへ上るには、季節の移りによって段階的に行われます。5月の終わり頃になると、家畜の群れは1500mほどのところにある人口牧場へと移ります。そしてその後2000m、2500mへと達していきます。夏の終わり、初雪が降ると再び村へと降りてきます。
アルパージュの小屋は簡素なものですが、人間の居住空間と、家畜小屋、納屋からなっており、納屋には悪天候の時や冬の間に与える乾燥秣(まぐさ)が積み込まれています。
アルパージュではしばしば下半分を牛が占め、反対に上部分には羊が割り当てられています。上のほうが草も貧弱でアクセスも大変だからです。
こうしたアルパージュは個人で、共同で、または地域ごとのグループで営まれますが、50年代ころからは減り始め、徐々にあきらめられるようになりました。
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