日時計−時を読む le cadran solaire - la lecture du temps


日時計の歴史というのは文明の歴史と同じくらい昔にさかのぼるらしい。地面に棒を垂直に突き立てて、そこにできた影の位置と長さによって時間と季節を判断したという。人は昔から太陽と共に生き、太陽の恩恵を被って暮らしてきたのだ。

その太陽の日照時間が年間約300日というケラスQueyras地方には、機械時計の到来まで太陽によって時を読んで生活していた名残が各家々に見られる。家の壁に作られた日時計だ。
この垂直日時計は、壁に描かれた文字盤と指針から成っており、文字盤は日の出から日の入りまでの12時間に区切られ、指針がつくる影の方向が時を示す。季節によって日の長さが違うため、その時刻が正確でない時もある。ましてや現在は夏時間が導入されているため最低でも1時間はずれる。

ただ今日では時計としての機能ではなく、古き良き伝統文化の遺産としての芸術価値を今に残している。色使いや装飾は凝っていて、モチーフは花や動物、生活の一場面など、生活に密着している。まるでその家の看板のようだ。
この地方では伝統的なものから新しいものまで約70の日時計があるという。村を歩いているとついつい視線が上を見上げて、日時計を探してしまう観光客は私だけではないだろう。

こうした今も太陽が輝くケラスでは、何百年前と変わらず日時計がくっきりと時を指し示していることだろう。

木の文字盤 玄関の上にあった小さな日時計、「太陽の時間」とある
クラシックなもの 農作業の風景が描かれたもの
「太陽なくして私はない」 教会の壁に描かれたもの
比較的新しいもの 小窓のすぐ横に
かなり古いもの、33、34は番地 日時計が多く残る村、サン・ヴェランで
新しいもの、モダンで天使がかわいい



 




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