アルプスで登山する際に à savoir, se préparer


 登山シーズン
年にもよりますが一般的な登山であれば、6月中旬から9月上旬がいい季節かと思います。6月中旬頃は標高2500m付近ではまだ雪が残っていたり、3000m以上でも雪が降ったりする場合があります。この頃は町では気温が高くても、山の上ではまだ気温が低いため注意が必要です。7月は中旬にもなると2500m以下では雪は融け始め、花が一斉に咲き、歩いていても心が和みます。8月の中旬くらいまでは夏のシーズンですが、そこは山。朝晩はかなり冷え込みます。8月も下旬になると短い夏の季節を終えて、秋の装いになり、9月上旬ではコルでも雪が降ります。
学校の夏休みシーズン真っ只中の7月中旬から8月下旬にかけてはどこも登山者でにぎわっていますが、逆に6月、9月は静かな登山が楽しめます。
スノーシュー、山スキーを楽しむためには3月、4月ころがいいと思います。ただこの季節は雪崩に気をつけないといけません。常に雪崩情報の確認をしましょう。


 アルプスの山
アルプスの山は、森林限界が約2000m前後、根雪限界は2500m〜3200mです。そのため2000mを越える登山をする場合は、木がなくなるため、風や雨が降った場合などは身がさらされる事になります。
氷河があることも特徴です。自分が行くルート上に氷河があるのかによって、持って行く装備も違ってきます。氷河に入る際はきちんとした知識も必要です。そうすればメール・ドゥ・グラスのように氷河歩きも楽しみの一つです。
天候も急変しやすく、夕方ですと雷や雷雨に見舞われる場合がありますので、朝早く出発、早いうちの帰着を心がけましょう。また夏だからといって安心していると、高所では雪に見舞われることもあります。
夏は日中とても日差しが強いので、帽子、日焼け止め、飲み水、サングラスは必要です。


 高山病
高山病は高度が引き起こす頭痛、吐き気などの症状で、人によりその発症高度、時間は様々です。一旦2500m〜3000mの高地に上がって一晩すごすなりして順応させるとその後発症しにくいといわれます。ですので例えばシャモニーからロープウェイで3842mのエギュイーユ・ドゥ・ミディに一気に上がった場合などは高山病になりやすでしょう。発症してしまったら、標高の低い所に下りれば回復します。私の場合、まず高所に行く前に水を多めにに飲む。しかも一気にごくごくではなく、ゆっくりダラダラ飲む。高度3500mを越えるころにアスピリン錠を飲み、大きく息をしながら歩くようにしています。個人差があるので、大切なことは無理をしないことですね。


 装 備
基本的には使い慣れたものを持参されるのがいいかと思います。もちろん現地には(特にシャモニ周辺では)スポーツ店も多いので、現地調達も可能ですが、日本サイズと合わない物などもありますので気をつけましょう。ちなみに登山用具でレンタルできるものは、登山靴、クライミングシューズ、アイゼン、ピッケル、ハーネス、下降器、店によりレンタルしているものはヘルメット、ザック、スパッツです。それ以外はレンタルでは扱っていません。
日本で登山する場合と同じだと思いますが、やはりどんな難易度の低いハイキングをするにせよ、ヘッドランプと地図、コンパスは携帯したほうがいいでしょう。
夏のアルプスでも標高の高い所や朝夕は気温がかなり下がるので、早朝の出発や、帰着が遅くなった時のことを考え、レイヤリングをしましょう。防寒・防雨・防雪対策を忘れずに。


 地 図
今はいろいろなガイドブックが出ているので、ルートや歩行時間、標高差などを知る上で事足りるのかもしれませんが、ぜひフランス国土地理院(IGN)発行の1/25000 TOP25地図を利用されることをお勧めします。この地図には山小屋やキャンプ場が記されてい他、標識のある登山道(赤実線)、標識のない登山道(赤破線)、険しいルートおよび山スキールート(青破線)、注意が必要な困難ルート(赤・青点線)と、表示されているので、等高線と共に見れば標高差や傾斜度などが分かります。また氷河上では、毎年変わらない大クレバスやモーレーンの位置なども記されています。GPSにも対応。等高線は10m毎で、50m毎に太線、距離は地図上1cm=実際250m です。
この地図は本屋やスポーツ用品店で容易に購入できます。値段は1冊9.5ユーロ(2004年)


 天気予報
シャモニでは山の家 Maison de la montagne (町のサン・ミシェル教会脇)と観光協会でむこう1週間の予報が掲示板に貼り出されます(英語・フランス語)。さらに詳しく知りたい人は、山の家内にある気象情報センターで最新の気象情報写真や山岳気象現象等の情報を得ることができます。その他にも各町のガイド・オフィス、またはツーリスト・オフィスに天気予報が貼り出されています。


 雪崩情報
【雪崩の危険情報】 左のように看板がでてたり、山の家に張り出されます
1. 弱い: 大抵の斜面で表層雪は安定している
2. 限られた範囲で: かなり急な斜面で表層雪が安定していない所もあり。他の斜面では安定している
3. 著しい: 多数のかなり急な斜面で表層雪が安定していない
4. 強い: 大多数のかなり急な斜面で表層雪が安定していない
5. かなり強い: あちこちで表層雪が安定していない

1と2が黄色い旗、3と4が黄色と黒のチェック旗、5は黒い旗で示されます。左の表示では、右上に「2:黄色い旗」となっています。


アルプスで登山される際には、現地状況等の最新の情報をご確認のうえ、充分な知識と装備、しっかりした計画で行動されてください。



 





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