粟ヶ岳 あわがたけ 1293m
第2貯水池〜砥沢避難小屋〜粟ヶ岳〜北五百川登山口

6月14日 雨のち曇り
 
 
可憐なひめさゆりに会いに行く
 

第2貯水池 6:46
砥沢避難小屋 8:55
粟ヶ岳 10:46
粟薬師奥ノ院 12:43
北五百川登山口 14:00


【メンバー】 まゆ太さん、¥ちゃん、まきくまさん、飼い猫さん、たけさん、私

新潟や山形などの深山に自生しているひめさゆりを見に、新潟県の粟ヶ岳(
あわがたけ)に行ってきた。ハプニングと爆笑の連続、まるで幕の内弁当の様。お腹一杯、思い出に残る山行となった。


  ハプニング : 出発前日の夜、¥ちゃんからのメール「タイヤの交換中にナットが根元から折れ出車不可能」


金曜の夜、帰宅途中にそのメールが入った。そこで急遽私の車を出すことになったが、私の車もまだ冬タイヤを履いていたので、土曜の朝一であわてて交換する。
こうして猫さん号とゆき号は土曜の午後に出発、この日は庚申山に行っていたまきくまさんとたけさんとは越後川口SAで合流、三条燕ICで高速を下りてからから一路、今夜の宿泊場所となる、「道の駅漢学の里しただ」に向かった。


  珍事 : 粟ヶ岳を栗ヶ岳でネット検索してしまったため見つからず、「漢学」の里を「漢字」の里でナビ検索したが出て
         こないので 嘆いてた人がいた。でも似ている漢字だからしかたないね。


この道の駅は田舎の長閑な自然の中にあるのだが、到着したのが既に6時を過ぎていたせいか広い駐車場には車が1台もなく、余計に寂しく感じた。早速近くの八木ヶ鼻温泉の日帰り温泉「いい湯らてい」にお風呂と夕食を取りに行く。
土曜の夜ということもあってか、村中の人が集まっているかのような賑わいである。施設は広く新しかった。施設内のレストランもまるで居酒屋のごとくメニューが豊富でうれしい限りだ。とりあえず長距離運転お疲れ様と明日のひめさゆりに乾杯である。


道の駅に戻ってみると、他に車が1台止まっていた。やはり粟ヶ岳狙いだろうか。寝る前に先ほどコンビニで仕入れておいたビールや缶チューハイで軽く2次会。明朝は早いので、9時半頃には2人/1台で就寝。


  爆笑 : 夜中息苦しくて目が覚めてトイレに行く。やはり6月中旬ともなると夜でも暖かい。隣の男性2人が
          寝ている車を見ると、すべてのガラスが見事に曇っている。まるで中でドライアイスがたかれているよう
          に白い。やはり男性2人では熱が篭るのだ。しかも心も熱〜い2人。酸欠にならないのだろうか・・・




日曜の朝4時起床。空は曇天で雲は低い。だが天気予報は晴れマーク、気温も上がるらしい。それぞれが普段よりも少し大目の水分を持ち、北五百川登山口へと向かう。駐車場には他の車はなく、ここに車1台をデポし、2台で第2水源登山口に向かう。ここの駐車場は大きくトイレもある。ところが出発の準備をしていたら雨が降り出した。



  爆笑 : たけさんの帽子はユニ○○で買った女性もの(何故?)。
          色はまだらカーキに変色し原型をとどめないほどヨレヨレ。
          うん、ちょっとノッポさんのよう。でもこの帽子と苦楽を共にしてきたんだね。


雨は激しく降ったり小雨になったりを繰り返し、結局車の中で1時間ほど待ち、かなり強い降りの後に小雨になったところを意を決し、6時30分に出発。
しばらく車道を歩くと貯水池が見えてきた。ここにも車4〜5台くらいは止められるスペースがある。ダムの向こうから登山道の始まり、1合目である。1合目から山頂までは約1150m、丹沢の大倉尾根を塔ノ岳まで登る感覚だ。

雨が止んで出発

熊が出るそう。もう出てます

第2貯水池を渡った向こう側が登山口


幸いこの後雨にはほとんど会わなかったが、雨上がりのせいかかなりの多湿。先頭の¥ちゃんがなかなか早いペースで登るのでレインウェアを上下着ていた女性陣は汗だく。最初の休憩ポイントで脱いだ。展望はいいはずだが生憎の雲とガスで真っ白だ。隣の山さえ見えない。汗が引いたところで出発。展望はないが、ところどころに咲いているヤマボウシやサラサドウダン、タニウツギといった花が目を楽しませてくれる。
途中にはミニ梯子や鎖も出てくるなかなかの急登で、次第に玉の汗がこぼれてくる。天気予報は晴れだったが、これで太陽燦燦であればもっと暑かっただろう。登山道は山頂まで1から10の標識や、標高、山頂まで何mと書かれたものも多く、大変目安になる。


いつひめさゆりが現れるのだろうとワクワクしながらみんな登っていたと思う。突然「ひめさゆり1号だ」という声が前から聞こえた。それは淡紅色の小ぶりで可憐な百合で、私にとっては始めてみる花だ。雨の後ということもあり雫をまとってそそと咲いていた。それ以降は登山道の両脇に濃い色、薄い色、大ぶり、小ぶりのひめさゆりがポツポツと現れ始めた。



展望が無いせいか順調なペースで登れたと思う。約1050mの7合目にある砥沢避難小屋に到着。水分補給と軽く食事をする。



  ハプニング : ¥ちゃんの首にヒルがついていた!それを見たまっきーが「私にもついてるかしら」とズボンを
             めくり上げた途端、彼女の脛には巨大化したヒルがしがみついていた!


静寂を切り裂く悲鳴と共に、彼女はすごい勢いでそのヒルを振り落とした。そして塩をかけたのだ。がよほど自分の血を吸われたのが悔しかったのか、上から石を落とし留めをさしたと同時に血しぶきが噴水のように吹き上げ、再び悲鳴が轟いたのだ。(あまりの気持ち悪さに、発見から流血の惨事までは記憶が曖昧で順不同)
どこで拾ってきたのか、飛びつかれたのか分からないが、ヒルがいることは分かった。男性3人は半袖なのに・・・ しかしヒルはスパッツを履いていたとしてももぐりこんでくるという。皆で虫除けスプレーを全身に掛けまくる。まっきーにいたってはスパッツを持っていなかったので、私が持っていたガムテープでズボンの裾を留めている。ここから山頂までは後ろの人が前の人にヒルがくっついていないか確認しながらの登りとなった。


避難小屋を過ぎるとひめさゆりは溢れるほど現れ始めた。みんな立ち止まってはそれぞれどの子がいい顔をしているか品評し、写真を撮っている。しかしどれもいい顔だ。

避難小屋から一瞬見えた北、中峰

双子のひめさゆり

ひらきかけ

北峰への登り

ガスのため展望はなし

中峰と南峰の間には雪渓が


ウラジオヨウラク

サラサドウダン

○○○○スミレ


広い尾根を北峰(1246m)、中峰(1264m)と越え、南峰(1293m)が粟ヶ岳山頂。山頂は広く、釣鐘とNo.10の標識、二等三角点、そして展望図盤がある。ガスさえかかっていなければ佐渡まで見渡せる大展望だというが、この日は残念ながら一面白だ。さすがに立ち止まっていると汗が冷えてきたため、みんなで記念写真を撮って下りに入る。


またこの下りが雨でぬかるんでツルツル箇所、ドロドロ箇所のオンパレード。1歩たりとも気を抜けない緊張した下りとなった。一旦急坂を下ると中、南峰が一望できた。少し登り返し、急斜面を下ると再びひめさゆりが迎えてくれた。こちらの斜面のひめさゆりは茎頂に1輪しか咲いてない花が多く、日当たりが良いせいかピンクも綺麗で、花の形が美しい。標高を下げるに従って次第にひめさゆりはまばらになり、そして最後の1輪に別れを告げた。

下りで

登山道脇にさくひめさゆり

イワカガミ

最後の一輪また会いたいね

3峰が望める


ドロドロ下り道は続く。数分おきに誰かがキャとかオッと叫んでいる。下りの中間地点である粟薬師奥ノ院で休憩しようと決めたが、泥道で思うように歩けないせいかなかなか到着しない。いい加減閉口していた心を、雨に濡れて美しいブナ林が癒してくれる。ブナ林を抜けてようやく粟薬師に到着。

バランスを取りながらの下り

  爆笑 : 「やっと薬師に着いたよ〜」 だからたけさん、薬師だってば!


粟薬師を過ぎると緩やかな下りになり、道も乾いてきたのか歩きやすくなる。この辺りもブナの葉の緑が美しい。しばらくして沢に出た。沢沿いの道はヒルの巣窟かと心配していたが、1匹も見かけず、無事に北五百川登山口に出た。

美しいブナ林

立派なブナの木

登山口に下山


  爆笑 : 「ベルリンの壁○秘通行作戦」 たけさん、ありがとう!


昨日は「いい湯らてい」に入ったので、今日は「加茂美人の湯」へ。こんな狭いエリアに立派な日帰り温泉が2つもある。すっかり汗を流して施設内のレストランで食事をする。ビールが美味しいだろうに運転手のまっきー、猫さん、私はおあずけ。


  爆笑 : 猫さんの注文、「ラーメン、かも汁、メロンソーダ」 汁物取りすぎ!



  偶然 : 山姿をしていないまゆ太なのに、山空花さんが気がついて声をかけてくれた。もちろん初めての出会い!
          そして山空花さんは次々と、まっきーやたけさん、猫さんを当てていった。すごい観察力!



  爆笑 : みんなで粟ヶ岳をバックに記念撮影。
          たけさん、そんなに低位置から撮影しなくても・・・


気を取り直して粟ヶ岳をバックに撮りなおし



名残を惜しみつつ、3台で帰途に着く。途中酒屋さんに寄って、地元のお酒を購入することは忘れない。恐るべしたけ小屋。復路途中の赤城高原SAでソフトクリームを食べようと誓い合い、それぞれ車を走らせた。


  爆笑 : ¥ちゃんは通った国道の「おむすび」を撮影するのが趣味。今回通った289号のおむすびを探したが
          見つからない。最後の最後、右折してすぐが高速入り口で、右折の信号待ちをしていたら、有りました、
          反対車線におむすびが。運転手の私はタイミングを見て必死にUターン。が後ろについていた猫さん号は
          何が起こったか分からずびっくり。挙句にその後ろにいたトラックにクラクションされた猫さん号でした・・・



    赤城高原SAのトイレ脇、なぜか円陣を組んでいる人たちがいる。
     すると突然みんなが手を前に出し重ね合わせたかと思うと「ひめさゆり〜〜」「オーーー」と叫んだ。
     どういう人たちなのだろう・・・



標高1000mちょっとの山だが、急坂が続くハードな山。登り応え、下り応えの満足と、ひめさゆりの薄ピンクの残像がいつまでも頭に焼きついたいい山旅でした。











  





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