三周ガ岳 さんしゅうがたけ 1292m
福井県

10月30日 晴れのち曇り


紅葉の時期に、泉鏡花の戯曲「夜叉ガ池」から登る



コースタイム
登山口 10:40
夜叉ガ池 12:42
三周ガ岳 14:10
登山口 17:10



福井県と岐阜県の県境にあるこの山は、泉鏡花の戯曲で玉三郎が演じた「夜叉ガ池」で有名らしい。登山道の途中にあるこの夜叉ガ池は自然保護区域にもなっている。山自体はあまり期待しないで行ったのだが、なかなかどうして、趣のある山だった。

登山口は福井県側と岐阜側の両側にあるが、福井県側の広野ダム先から登り始める。登山口にはトイレがあり、何故だかそこにノートが置いてあり登山者が思い思いのことを書いている。開いてあるページには玉三郎の「夜叉ガ池」を見て登りに来たということが書いてあった。登山口には立派な「夜叉ガ池」と書かれた石碑がある。夜叉ガ池伝説とは、これまで水が枯れたことの無いこの池が雨乞いの池とされ、干ばつの時に雨を降らせてくれる条件として長者の娘が池の大蛇に嫁ぐ、と言ったような話。


さて沢沿の登山道をしばらく登っていくと夜叉滝に出る。そしてすぐにトチの巨木2本が右手に出迎えてくれる。樹齢は400年ほどで、そばで見るとさすがに太さといい高さといい力強さがある。巨木100選というのがあるらしいが、そんなのを巡るのも楽しそうだ。
緩やかに紅葉のトンネルの下を登っていく。標高は低くてもやはり冬は雪多い福井にある山のせいか紅葉は結構進んでいる。赤い色が少ないので艶やかな印象はないが、しっとり落ち着いた山深い印象の紅葉だ。

途中は石楠花の木が多かった。きっと春には花が楽しめるだろう。

木道が現れたら池はもうすぐ。突然現れた夜叉ガ池は特に美しくも神秘的でもないが、澄んだ水が周りの紅葉を映し出しているなど心が和むし、、山の中にポッカリ存在しているせいか、湖畔でほっと一息つきたくなる。残念ながら天然記念物になっているヤシャゲンゴロウを見ることはできなかった。水生昆虫の保護区になっているためかこの日は水質検査が行われていた。


紅葉のトンネル

大きすぎて写真に入らないトチの巨木

夜叉ガ池


池の正面の階段を上がるとすぐ岐阜側からの登山口と合流する。岐阜側の斜面は福井側とはがらっと変わり、紅葉が更に進んでおり、夜叉壁という岸壁が迫力ある。この分岐からは尾根沿いを3つほどピークを越えて三周ガ岳の山頂に達するのだが、この辺りが自然保護区になっているため笹薮が刈られておらず登山道に覆いかぶさり、背丈ほどもある。足元の道はしっかり踏み固められているため助かったが、とにかくかき分けかき分け進む。笹の丈が低くなっているところでは展望があり周りを見渡せる。アップダウンを繰り返しようやく三周ガ岳の山頂に到着した。



夜叉壁と夜叉壁の頭

笹薮が深い

左奥が三周ヶ岳山頂

山頂からは遠くに伊吹山、能郷白山が微かに見える。午前中晴れていた山の天気は次第に雲が出てきた。早々に山頂を退散して往路と同じ道を引き返した。










 





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