裏銀座 | ||||||||||||||
折立〜薬師岳〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜鷲羽岳〜水晶岳〜野口五郎岳〜烏帽子 | ||||||||||||||
3日目 7月31日 晴れ : 太郎平小屋〜北ノ俣岳〜黒部五郎岳〜三俣蓮華岳〜三俣山荘 | ||||||||||||||
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今日は朝からいい天気だった。小屋からはこれから歩く北ノ俣岳や黒部五郎岳、その先の鷲羽や水晶までが良く見えている。今までガス天気が多かったのでこんなにスカッと晴れた日の山歩きは初めてかもしれない。 小屋の後ろの太郎山を登り始めるが、緩やかな登りなのでウォーミングアップにはちょうどいい。太郎山からは白山連峰がくっきりと見えた。私は2回行ったが2回とも雲とガスで展望がなかったが、この日白山に登った人はこちらのアルプスが良く見えていることだろう。コバイケソウの咲く花畑の緑とわずかに残る雪渓の白と空の青のコントラストが美しい。遠くに槍も見えて、また振り返ると昨日登った薬師が美しいカールをこちらに見せている。 景色に魅せられながら北ノ俣岳、赤木岳、中俣乗越と緩やかな登りと下りを繰り返し足を進める。気持ちのいい稜線歩きだ。 黒部五郎岳が見の前に迫ったときに初めて登りらしい道になり、そこを登りきると肩に出る。ここに荷物をデポして山頂まで往復する。肩から山頂までは10分ほど。山頂では360度のこれでもかと言わんばかりの快晴の展望が待っていた。 昨日の薬師、その向こうに立山、剱、白馬、赤牛岳から水晶、鷲羽、その向こうに槍や穂高がずらっと並び、笠ガ岳と乗鞍、御岳は同じ三角錐の山容を並べている。これから向かう三俣蓮華岳は山頂まで雪渓が点、点と4つつながったその先にあった。 しばらく景色に見とれた後、下山開始。下山と言っても黒部五郎小舎まででその後は三俣蓮華への登り返しが待っている。黒部五郎山頂からは稜線ルートとカールルートがあるが、カールルートを取り、カールの雪渓と清涼を見ながら下ることにする。ここの風景はフランスのヴァノワーズに似ている。ヴァノワーズの縦走ルートも雪と緑と氷河から流れ出す沢のコンビネーションが美しいルートで、なつかしく思い出した。日本にも似た景色があるんだな。 黒部五郎小舎はこじんまりとしていて小奇麗で、しかもこんな晴天の下、テラスの脇には冷たい水にビールが冷やされている。思わずここ泊まりにしようかという考えが頭をよぎり、その誘惑を断ち切るのが大変だった。いつか天気のいいときに早着きしてこの小屋でのんびり過ごして泊まりたいものだ。 小舎から三俣蓮華から伸びる稜線に出るまでの樹林帯の30分ほどの登りは暑かった。この稜線に出てやっと三俣蓮華岳が近くに望める。幅のある稜線道を歩き、黒部五郎からも見えていた雪渓上を歩くが、この時間なのでもちろん雪はグサグサ。小さなピークを2つ超えると、3つ目が山頂。 山頂からは槍、穂高が雲のない空の下、独標から続く北鎌尾根、槍の穂先、大キレット、北穂、奥穂とよく見える。三俣蓮華からは正面に鷲羽岳を見ながらの下り。その向こうに水晶、赤牛と続いている。右手に双六小屋へと続く巻道ルートを通り過ごし、下っていくと30分ほどで三俣山荘に到着。 外で槍を見ながらビールを飲もうと思ったがやはり夕方は涼しくて、中で火のついたストーブ脇でグビグビ。この小屋の食堂は2階で、しかも窓が大きいので見晴らしがよく気持ちがいい。しかもおかずはフライものと、山ではとてもありがたい。 窓越しに夕日にうっすらとオレンジ色になった槍の穂先を見ながら今日のルートを思い出してまた1本、部屋に引き返すころには星が輝いていた。 |
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遠くに白山が見える |
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背後は薬師、立山、白馬方面 |
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槍、穂高が良く見える快晴の天気 |
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三俣山荘と鷲羽岳 |
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